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新東京病院循環器科では、地域医療機関ともに世界各国の教育研究機関と多数の研究者交流・学術交流等を推進しています。
新東京病院は厚生労働省より認可された外国人医師の臨床修練指導を認められた施設であり、副院長 兼 心臓血管センター長の中村淳医師は、
心血管カテーテル治療はもちろん循環器全般のエキスパートであり、臨床修練指導医です。
臨床修練制度は、日本において診療を伴う研修を希望する外国人ドクター(歯科医師含む)に対し、厚生労働省による審査・厚生労働大臣の許可を
得て日本での定められた医療行為が認められる制度です。これまでに韓国、台湾、タイ、マレーシアより多くの留学生ドクターを向かえ技術・学術交流をしてきました。
今後も留学生を積極的に受け入れ、特にアジアの中での新東京病院のプレゼンス確立をしていきたいと考えております。
また、世界に通用する高水準の論文を排出すべく研究に関与し指導して頂くことを目的とする共同研究へも積極的に参加しています。
現在、循環器科から 高木健督医師と藤野佑介医師 の2名が世界最高峰の海外医療研究施設へ留学しています。
新東京病院のようなPrivate Hospitalから、世界でも名立たる研究施設へ二人も留学させることは極めて異例なことであり、新東京病院の誇るべき歴史となりつつあります。
医療において科学的根拠に基づいて診療方法を選択するEBM(Evidence-BasedMedicine)やガイドラインの重要性が高まるなかで、欧米において得られたデータを日本人の診療にそのまま適用することについては疑問が投げかけられています。
また、臨床試験 (ランダム化試験あるいはレジストリー試験など)の統計学的解析に関して、世界的にその求められる水準が年々高まっています。
循環器科では団結して臨床データを収集してきましたが、単なる素材でしかない臨床データを解析し、その背後にある現象を理解して利用価値の高いデータ、すなわち「統計」へと
変えていく必要があると考えています。
1人の医師として患者さんに対して“これがいい”として施行した医療行為に責任を持つためには、その後も患者さんのフォローをしっかり行わなければならず、時にはその是非に
関して答えを出すために、データを科学的手法で解析し学会等で大勢の医師との議論を要する場合もあります。
この必須作業の積極的な実施と、国内外の医療施設との学術的交流や主要学会等への積極的な参加により、新東京病院が臨床データを活かし検証・研究へ取り組む病院であることを
アピールしていきます。
このような取組みにより、新東京病院循環器科として質・量ともに全国の大学にも負けないほどの学問的業績として積み上げ続けています。特にこの10年間、国内の代表的な
日本循環器病学会・日本心臓病学会・日本心血管治療学会のみならず、国外での世界最高峰レベルのアメリカ心臓学会(AHA)・アメリカ心臓病学会(ACC)・ヨーロッパ心臓病学会(ESC)・
アメリカカテーテル治療ライブ(TCT)等に多くの発表・論文発表を積み重ねており世界の医学の発展にも貢献してきました。
新東京病院として診療実績数が多いことだけではなく多くの学問的業績があること。
この事が“ただの治療をこなすだけではなく其れを学問的に検証することで其の精度を上げ、レベルの高い診療を行なっている”と世界から評価を受け、世界的に有名な先生方との信頼関係のもと、新東京病院から留学を受け入れて頂いています。
また、多くの医師が新東京病院での技術・学術交流を熱望されており、今後も多くの期待に応えるべく研究を進めて参ります。
新東京病院では、留学中の医師への充実したサポートを行い、留学・共同研究の推進に努めています。 特に、循環器科では2012年3月現在で2名の医師が海外へ留学中となっており、世界的に著名な医療研究施設にてそれぞれ研究をしています。
高木医師は2010年4月より、San Raffaele Hospital にてAntonio Colombo教授のもと、TAVR (Transcatheter Aortic-Valve Replacement : 経カテーテル大動脈弁置換術)および
左主幹部病変へのステント治療についてデータをまとめ、世界の学会で情報を発信しています。
TAVRは、高齢の重度大動脈弁狭窄患者、及び心臓外科手術に高いリスクを伴う大動脈弁狭窄患者を対象とした低侵襲性の新治療法として開発された比較的新しい治療法です。
欧州では2006年より本格的に導入され、現在ヨーロッパ全体で年間10000症例以上治療が行われていますが、日本においてはようやく治験のエントリーが終了し数年後に本格
導入が決まったばかりの新しい分野のため、今後さらなる研究が必要になります。
また、高木医師は新東京病院の特徴でもある左主幹部へのステント治療についてデータをまとめ、論文も順調にアクセプトされ形になりつつあります。
そのうちのひとつに、未治療の右冠動脈完全閉塞病変が左主幹部治療後の患者に与える影響を調べる事です。
つまり、右冠動脈完全閉塞を血行再建しない限りは、左主幹部のPCIは行うべきではないという事を示唆したいということです。
藤野医師は、2010年11月よりアメリカオハイオ州のクリーブランドにある、Case Western Reserve University(CWRU)に留学しています。在籍する研究室(Cardiovascular Imaging Core
Laboratory)では、主にOCT(Optical Coherence Tomography : 光干渉断層撮影法)による冠動脈内の画像解析を行っており、Marco Costa教授を中心として、世界各国の医療機関と
数多くの共同研究、および臨床試験を行っています。また臨床研究のみならず、併設するbiomedical engineering (生体工学部門)との学術交流も盛んに行われています。
日本では、心血管疾患に対して、毎年約250.000件のPCI(経皮的冠動脈形成術)が施行され、そのうち約85%は血管内画像診断を利用しているとされています。OCTは、従来より使用されて
いる血管内画像診断器具であるIVUS (Intravascular ultrasound : 血管内超音波検査法) と比較して、10倍程度の画質解像度を有しており、IVUSにて描出困難であった冠動脈内の微細構造
の観察を可能とし、今後ますます血管内画像診断における臨床使用が進むと考えられています。
現在藤野医師は、この高度な画像解析機能により、将来的に急性心筋梗塞および不安定狭心症といった重篤な疾患を引き起こす可能性のある不安定プラークの解析、またPCIの合併症である
テント血栓症の危険因子(新生内膜の被覆化遅延、ステントの血管壁への圧着不良)の研究に取り組んでいます。
当病院、病理診断科部長の岡本医師は、都内大学理工学部と共同で「コンピュータを用いた病理画像自動診断補助システム構築」の研究を行っております。
都内大学では、汎用コンピュータを用いた計算処理及び病理画像の”形”をとらえて診断するアルゴリズムを研究しており、これらに当院病理診断科で蓄積されている検体画像とその診断結果、診断ノウハウを提供することで、より精度の高い自動診断技術を追求し、99.9%の精度を目標として研究を行います。
将来的には、実用的な自動診断システムを確立させ、同精度のPathology assistant(PA: 病理検査技師)と病理医の三段階でのチェック体制を構築する事で、ほぼ間違いのない病理診断結果を出す事が出来るシステム構築を目指しています。