乳腺外科 山内 稚佐子 インタビュー

男女を問わず乳房に特化するのが乳腺外科です

乳腺外科
Breast Surgery
医長
山内 稚佐子
Yamauchi Chisako

増加傾向の乳がん 検診にもっと関心を

乳腺外科は乳房のしこりや分泌物、痛みなど、男女を問わず乳房のさまざまな症状を診断して治療をする乳房に特化した診療科です。症状がなくても年に1度の検診で、来院する方もたくさんいらっしゃいます。乳腺の検査ではマンモグラフィー検査と乳腺超音波検査を、まず受けていただきます。

乳腺外科で見つかる病気は悪性(いわゆるがん)だけではなく、良性の腫瘍も多いのですが、近年は乳がんが増加していることから皆さんの関心も高く、検診を受ける方も増えています。乳がんの啓発をするピンクリボン運動が広がったこともあり、ピンクリボン月間の10月前後は検診や受診される方も多くなります。芸能人や著名人が乳がんを公表したニュースの後も検診に来られる方が増えるので、影響力の大きさを感じています。それでもまだ検診の受診率は低いといわれているので、皆さんにもっと関心を持っていただきたいと思います。

乳がんは早期の発見と治療で治癒が見込めます

乳がんは早く見つけて早く治療を始めれば、治癒が見込める病気です。乳がんができたら長く生きられないとか、治療が怖いからといった誤解をされてなかなか受診されない方もいらっしゃいます。インターネットやお友達、古い雑誌の記事が情報源になっているケースが多いので、できるだけ新しく正しい知識、情報をお伝えするようにしています。乳がんは治療によって、今後の長い人生が望めます。これから10年後、20年後、将来を考えていけることをご理解いただきたいと思います。以前は乳がんの検査といえばほぼ視触診含む検査が行われていましたが、近年はまず、マンモグラフィーや乳腺超音波などのスクリーニングの画像検査をさせていただきます。

視触診よりも画像の検査の方が精度は高くなります。視触診に抵抗のある方も多いと思いますが、以前のようにまず胸を見て、触って確認するということは当科では少なくなりました。検査機器の性能も向上していますし、検査技師もさまざまなガイドラインに則って、精度の高い検査をしています。乳がんの検査をする上で、画像はとても有効で、5ミリの腫瘍も検出できるようになりました。5ミリは触診だとなかなか見つけられません。自分で触って気付くのは乳房の大きさにもよりますが、1センチ以上の大きさになってからが大半だと思います。このように画像の効果は大きいのです。

患者さんの心配を早く解消するように努めます

患者さんはいろいろな心配を抱えて来られるので、それをなるべく早く解消できるように努めています。乳腺の病気としては乳がんが一番負担になると思われるので、負担がなるべく早く解消できて、早く通常の生活に戻れるようにしたいと思っています。

全てにおいてスピーディーな対応を心がけています

当院は診療の流れが迅速なのが特徴です。検査もそうですし、結果、乳がんと診断されてからの手術や薬物療法など治療開始までもとてもスピーディーです。多くの検査結果は早く、マンモグラフィーおよび乳腺超音波検査は当日に結果が出ますので、さらなる精査を要しなければ検査から診断までかかる時間はおおよそ半日程度です。組織検査が必要な方の組織採取も、多くの場合当日中にさせていただいています。乳がんの方だと、初診から診断まで約1週間ほどです。初診の後、検査の予約を取って、検査を受け、結果が出てから組織生検となると、施設によっては1カ月近くも掛かることがあり、その間に病気が進行することを不安に感じる方もいらっしゃると思いますが、当院はとにかく早いのでご安心いただけると思います。

私たち医師には言いづらくても、コメディカルが診察の前後に患者さんの話をうかがったり、相談を受けたりしているのも、診療に大きな力を発揮していると思います。乳がんの治療、乳腺疾患においては、医師だけではなく患者さんと関わる全ての医療スタッフが強い影響を持っていることを実感しています。

高い技術で検査時の痛みを軽減しています

若いからとか高齢だから大丈夫だという保証は全くありません。自分で異常に気付いた時が最初なので、気になる症状がある時はとにかく早く来院いただければと思います。また、自覚症状がなくても乳腺がある限り、定期的な検診は必要です。マンモグラフィーは胸を挟んで撮影するので、よく痛いと言われます。しかし、当院は放射線技師さんがとても上手なので、他施設の検査を受けた経験のある患者さんからも、あまり痛くなかったと言われます。ぜひ、当院で検査を受けていただければと思います。