泌尿器科 依田 憲治 インタビュー

尿に関するお悩みがあれば何でもご相談ください

泌尿器科
Urology
部長
依田 憲治
Yoda Kenji

高齢化社会に伴い、患者さんは増えています

泌尿器科は尿路という、おしっこの通り道や男性性器を専門に扱うことが多い診療科です。腎臓から膀胱までの尿路、前立腺とか精巣といった男性性器を扱っています。

疾患としてはがんもそうですが、尿路結石、前立腺肥大症といった、がん以外の幅広い良性疾患の患者さんも多くいらっしゃいます。泌尿器科を受診する患者さんの数は明らかに増えています。患者さんは男女とも50代から増え始め、60歳以降になると急激に増えているようです。2003年に上皇陛下が前立腺がんの手術を受けられた頃から、前立腺がんが注目されるようになりました。実際、高齢化社会に伴って前立腺がんは急増しました。良性疾患にしても前立腺肥大症の手術は減っていますが、尿路結石は手術が急激に増えています。私が医者になった頃に比べて、手術適応になる症例がものすごく増えていることを実感しています。

恥ずかしがらず、もっと気軽に受診を

高齢化に伴って女性の患者さんも増えていますが、泌尿器科の受診をためらう女性も多いと思います。尿という響きや男性性器を扱っているので、それが原因になっているのかも知れません。でも、恥ずかしがることは全くありません。もっとカジュアルに相談していただければいいかと思います。女性ではトイレが近くてお悩みの方が多いので、そのような患者さんにはご相談の上、お薬を出しすることが多いです。年齢を重ねることで出てくるさまざまな症状に対しても、かつては年をとればそんなものだと諦めていた方もたくさんいらしたのではないかと思います。

でも今は薬の開発も進んで種類も増えましたし、女性の悩みを軽減させる商品もたくさん増えてきました。さまざまな啓蒙活動の成果もあり、以前よりも受診しやすくなっているのではないかと感じています。

治療方法は時間をかけてご説明します

膀胱がんは原則、何らかの形で手術が必要ですが、その場合、患者さんにはインフォームドコンセント(説明と同意)が欠かせません。患者さんの中には手術を嫌がる方もいらっしゃるので、そういう方に対してエビデンスベースドメディスン(科学的根拠に基づいた医療)をきちんと説明し、手術の必要性についてお話させていただきます。それでも手術を希望されない患者さんには可能であれば代替案をご提示して、納得の上で治療していただくことを基本的にしています。全ての患者さんに満足していただくのは難しいかもしれませんが、少しでもそれに近づける形にはしたいと思っています。今はご高齢の方も積極的に新しい治療方法を希望されるケースが増えています。

とはいえ年齢によって治療方針が変わることもありますし、年齢を重ねることでできない治療もあります。治療方針が若い人に比べ変わってくることもあるので、可能な限り十分な時間を取って説明し、ご提示したいと思っています。

患者さんの笑顔が励みになっています

前立腺肥大症の患者さんが、手術しておしっこがとてもよく出るようになったり、激しい痛みを引き起こす尿路結石が治療によって排石されたりして患者さんに喜ばれると、私も嬉しく思います。排尿のことは毎日、何回もトイレに行くことになるので、何とか改善して差し上げたいと思います。膀胱がんの患者さんの治療をして、その後の経過も良く5年くらい通ってもらえると、元気で良かったと安心します。いつも患者さんにはできるだけハッピーで過ごしていただけるように、そして患者さんが笑顔になれることを考えながら治療に当たっています。

最先端の技術を取り入れつつ、地域に根差した医療が目標です

当院において泌尿器科に常勤体制が整ったばかりなので、新しいものを取り入れるなど立ち上げていかなければならないことがたくさんあります。当院でも手術支援ロボットのダヴィンチを導入していますが、見えにくかった前立腺の周囲の構造などがとても良く見えるようになりましたし、糸で縫う施術も人の手では難しかったところがやりやすくなりました。それによって開放手術と比較して出血量は少なくなりますし、術後の回復も早くなりました。患者さんにとってのメリットは大きいと言えます。泌尿器科の手術は以前から行われていた経尿道的な内視鏡による手術に加えて腹腔鏡手術やダヴィンチによる手術といった低侵襲手術が増えてきております。

こうした新しいものを入れていくに当たり、いくら低侵襲と言っても患者さんにとっては少なからずとも侵襲はあるわけですから、安全性に十分留意していきつつ進めたいと思います。手術が必要になるような大掛かりな治療ももちろん重要ですが、普段からの診察をしっかりやりたいと思います。地域の皆さんに信頼されるような医療を提供できるようにして、新東京病院泌尿器科の知名度を上げていくことが大切だと考えています。

しっかり地域に根差した泌尿器科でありたいと思いますので、何かご心配のことがありましたら、遠慮なくお越しください。