眼科 浜野 茂樹 インタビュー

眼科は生活の質を高める治療をしています

眼科
Ophthalmology
医長
浜野 茂樹
Hamano Shigeki

生活習慣病の増加に伴い、患者さんも増えています

眼科は眼球とその付属器、まぶた、目が入っているくぼみ(眼窩:がんか)などを扱います。目は小さいけれど、構造が非常に複雑です。構造ごとに多彩な病気があるので、治療方法も外科的なもの内科的なものと多岐にわたります。
人間の五感の中で、視覚は実に8割を占めると言われているので目が見えなくなるのはクオリティ・オブ・ライフ(生活の質)を大きく下げることになります。生活習慣病の増加に伴い、患者さんも増えています。こうしたことから眼科は患者さんの生活の質を上げることに貢献できると考えています。

丁寧な説明をする眼科医を目指します

手術という外科的な治療は即効性がありますし、投薬などの内科的な治療はメスで傷をつけなくて済みます。僕はどちらの治療法にも興味があって、眼科はこれら両方を兼ね備えています。しかも非常に専門性が高い分野です。眼科に魅かれて志した理由はそれです。
治療というのはメリットだけでなくデメリットも必ずあるものですから、治療を行うことで今後どうなっていくのかはいいことも悪いことも含め患者さんにしっかり説明をするのは大切だと考えていますし、僕はそこに重点を置いていきたいと思っています。

糖尿病などの合併症は視力低下を招く危険が高まります

糖尿病の増加に伴い、重篤な視力低下をきたすことが多くなっています。最近は糖尿病によって白内障が進んだり緑内障が出てきたり、付随する疾患が増えている印象があります。
白内障は基本的には加齢によって出てくるものなので、歳をとれば必ず症状が進んで視力が低下します。手術で治せるので視力が0.1なかった方が1.0まで回復すると、今まで動くことに消極的だった人が手術後は積極的に行動するようになります。手術によって生活の質を上げることができるのです。認知症が改善したという報告もあります。
糖尿病に高血圧などの合併症があると、白内障の進行は早くなると言われています。当院は糖尿病や心臓疾患の患者さんが多いので、特に白内障の進行が速く重症な患者さんもいます。ですから患者さんは内科にかかりながら眼科もかかるなど、複数の科にまたがって治療する方が多いです。

当院は一般的な医療機器は全てそろっていますし、大学病院ほど敷居が高くなく、何時間も待たされることはありません。たくさんの診療科がありますから、眼科以外の病気が見つかっても併科受診ができます。複数の病院に通う必要がなく、患者さんやご家族の負担を減らせると思います。

目に不調を感じたら速やかに受診を

目の不調は他の病気のサインだったりすることもあります。以前、物が2つに見えると言って受診された患者さんがいました。診察上原因が脳にある疑いがあったので脳神経外科にコンサルトして診てもらったところ、脳動脈瘤があり破裂の一歩前であることがわかりました。その患者さんは緊急手術になったようです。無事元気に退院されましたが、そのままにしておいたら、命を落とす危険もあったのです。
また、症状があったのに仕事の忙しさを理由に放っていて手遅れになることも少なくありません。僕が診た患者さんで症状が出てから2週間、そのままにしておいたら網膜剥離だったケースがありました。

このように少しでも目に不安があったり、いつもと違うと感じたりしたら、早めにご相談ください。また異常や自覚症状がなくても1年に1回は受診していただくことをお勧めします。異常がないことが分かれば、その後は安心して生活できるからです。

逆さまつ毛の方のお悩みを解消します

眼瞼内反症(がんけんないはんしょう)という、逆さまつ毛の患者さんがいました。黒目にまつ毛が当たるため、痛みや充血があり、涙は出るし、傷により視力が下がるので、まつ毛を抜いて対処していたようです。しかし、まつ毛が目に当たらないよう手術をしたところ、今までの症状が全て解消されたのです。内側に丸まっているまぶたを外側に出るようにする手術ですが、日帰りでできて翌日から仕事にも行けます。まぶたの治療をする眼科は少ないのですが、僕はまぶたの手術を得意としているので、ぜひご相談いただければと思います。

詳しい説明と同意を経て治療方法を決めています

目の手術となると、怖いのは当然です。患者さんが必要以上に不安にならないように手術の必要性やそのメリット、デメリットをきちんとお話して、患者さん自身が納得をしていただかなければ手術はしません。治療方法にはいくつかの選択肢がある場合もあるので、それはしっかり説明した上で、患者さんに選んでいただこうと思っています。

常勤体制を整え、治療の幅が広がりました

2019年1月からは眼科も常勤体制になり、4月からは手術もできるようになりました。レーザー治療や涙道疾患の処置などもできるようになり、さらに利用しやすい科を目指しています。手術は白内障と眼瞼、硝子体注入術を中心に展開し、当院で対応できかねる病気に対しては治療のできる専門施設にご紹介させていただいています。