Senior Doctor Message

上級医からのメッセージ
心臓内科
岩佐 篤
『好きな道に進む事が、モチベーションになる』
経歴
生年月日 1965年8月7日 宮崎県出身
1984年
宮崎西高校 卒業
1992年
熊本大学医学部 卒業
1994年
熊本大学 初期研修終了
1997年
弘前大学
2001年
アメリカ サンディエゴに留学
2007年
新東京病院 入職

大学の先生との出会いがきっかけで循環器内科医に

熊本大学の循環器内科に入ったのは学生の時から心臓、特に心電図に興味があったことと、信頼していた先生がいて、その人の人間性に惹かれたことがきっかけです。学生の講義の時から惹かれて、この人についていこう、と思い循環器内科になりました。

当時の循環器内科はちょうどステントなどをたくさんやっていて、血管に対する治療が始まってきた頃でしたが、私は不整脈のアブレーションや不整脈に対するカテーテル治療、そちらの方をやりたくて選択しました。当時思ったのはたくさんみんなが出来ること、同じことをやっても面白くないなと。他の人間ができない治療ができるというのが魅力的に感じました。

レアなスペシャリティだからこそやりがいがある

いまだに専門医の中でも不整脈を専門にする人は少ないです。20年前はそれこそ不整脈の治療がこれだけ広がって行くというのは誰も予想しておらず、その当時の治療の対象というのは不整脈の疾患のみで、ごく一部の症例でした。
ところが2000年位から心房細動に対するカテーテル治療が増えてきて、そこから今のように不整脈が盛んになってきました。不整脈を専門にされている信頼していた教授のもとで学ぼうと思い、熊本から弘前までわざわざ行きました。

目指す医師像を引き出してくれたサンディエゴでの経験

心房細動に対するカテーテル治療が学会で初めて報告されたのが1998年ですが、私が弘前大学に入学した頃がちょうど心房細動に対するカテーテル治療の黎明期でした。その後研究者としてサンディエゴに行くことになったのですが、新しく始まった心房細動に対する臨床の手伝いをしてくれ、という話になりライセンスを向こうで取得しました。
サンディエゴでは実際にカテーテル治療をやりました。弘前大学ではまだ心房細動に対するカテーテル治療が始まっていなかったので、サンディエゴで勉強して弘前大学に戻って治療を始めました。今の不整脈のアブレーション治療は向こうで始めたのです。
新東京病院では当時不整脈を専門にする人間がいなかったので、不整脈を専門にやってくれる先生は誰かいないかと言うことで私のほうに話がきて、今に至ります。

専門性を確立していく過程を人生のスパンで考える

循環器内科医として、心臓内科医として、最低限必要とされるような基礎的な知識と技術、血管のカテーテルの造影検査、そういったことをマスターした上で、不整脈など特殊性のある分野に進む必要があると思います。当院には色々なスペシャリストがそれぞれいるので、初めは幅広く勉強しながら最終的に自分が何で重宝するかを見極めていくといいです。

私がこの病院に来たのは40歳ですが、40歳が1つの目安だという考え方があります。自分のスペシャリティーもその期間に確立するのだなと、そういったスパンで考えていったら良いと思います。まずは一般的な心臓内科のスキルを身に付けることが大事です。

好きな道に進む事が、物事を維持するためのモチベーションになる

何に対してもですが、ある程度一人前にできるようになるにはやはり最低でも3年ぐらいはかかります。今のアブレーション治療は私が始めた頃よりはるかにテクノロジーが進んでいて、色々と教える側も教えやすく、学ぶ側も学びやすくなったのかなと思います。カテーテルの操作などではなく不整脈に対する病気の知識なり、経験なりを積まないとカテーテルがどう動かせるというだけではなかなか治療に結びつかないと思いますから。診断をするためには正確な心電図診断もできないといけないですし、それに対する知識もないといけません。不整脈の専門医は、循環器内科医の5%しかいません。ニーズはあると思いますが、少し専門医の制度の敷居が高いです。松戸市内でも10人はいないと思います。レアなライセンスにはなりますが、不整脈認定施設も維持していますし不整脈の症例も多いので、その気があればもちろん教えてあげられます。

診療科に限らず何かを選択する上で、条件が良いとか、この分野だったら楽そうだとかそういうところで選ぶのではなくて、目標のためには多少苦労してもいいと思えるような自分の好きなことでないと物事は続きません。私も不整脈を専門にし始めた当初は、今のこの状況はとても想像できなかったですし、将来苦労するかもしれないけど、この道が好きだな、と思えたので今まで続けて来れたのだと思います。しっかり自分が興味があって、一生これでがんばっていこうか、という興味の対象を早めに見つけられたら、どんなに苦労しても乗り越えられるのではないかと思います。