

損傷した関節から人工関節への
関節置換術

手術支援ロボット
「メイコー」とは何か?


今までの手術と比べて
よいところ
長期的な関節の耐久性を向上させる可能性がある術式として注目されています。



当院で行う人工膝関節全置換術
当院では、手術支援ロボット「Mako」を使用し、人工膝関節全置換術(TKA)を行っています。従来はメカニカルアライメント法(MA法)で脛骨を90度に骨切りし、機能軸(大腿骨頭と足関節中央を結ぶライン)が膝の中央を通る一定のやり方で手術していました。しかし現在はMakoを用いたキネマティックアライメント法(KA法)を採用しています。この方法により変形性膝関節になる前の自然な脚の形に近づけることが出来ます。Makoでは後十字靱帯(PCL)の付着部をアイランド状に正確に骨切りできるため、PCLを温存しながらCR型(Cruciate-Retaining型)で手術を行うことが可能です。これにより膝がより安定して自然な動きになります。
手術後の疼痛コントロールは麻酔科と連携し、抗凝固薬(バイアスピリン、ワーファリン、プラビックスなど)を内服している患者さまにも対応できるよう、硬膜外ブロックではなく持続神経ブロック(坐骨神経・大腿神経ブロック)を実施しています。さらに、手術中に関節カクテル注射を行うことで術後の痛みを大幅に緩和しています。
また、当院では手術中にターニケット(血止めバンド)の使用を極力控えています。ターニケットを使用しないことで、深部静脈血栓症(DVT)の発症リスクを低減し、手術直前に抗生剤を確実に届かせることが可能です。さらに、手術中に出血点を確認しながら確実な止血操作を行えるため、安全性が向上します。止血にはAquamantysバイポーラシステムを使用し、確実な止血を行うことで術後にドレーンは使用しません。これにより感染リスクが低下し、リハビリもスムーズに進められます。
さらに、当院ではMIS(Minimally Invasive Solution)手術を採用し、筋肉や皮膚などの軟部組織への負担を最小限に抑えています。これにより術後の疼痛や手術侵襲が軽減され、リハビリの早期進行と社会復帰の促進が可能となります。
当院は心臓内科や心臓血管外科が国内屈指の実績を有するな病院であり、TKAに伴う深部静脈血栓症(DVT)の発症や持病の悪化などが起こった際には、内科医と連携し迅速に対応しています。また、抗凝固薬を内服している患者さまにも柔軟に対応しており、バイアスピリンは継続したまま手術を行い、ワーファリンはヘパリンの点滴に変更することで安全に手術を実施しています。
手術はバイオフリー手術室(スーパークリーンルーム)で行い、感染対策には細心の注意を払っています。手術中はZimmer-Biomet社製のTotal Shield(Surgical-Helmet-System)とジンマーデブリットシステム(ジェット洗浄)を使用し、人工関節手術における感染リスクを徹底的に抑えています。
当院は、最先端の手術支援ロボットMakoやMIS手術、厳格な感染対策を駆使し、安全かつ低侵襲で患者さまの負担を軽減する人工膝関節全置換術を提供しています。


手術前から退院後までの流れ
人工関節手術の費用


動画で見るMako







