実績

心臓血管外科 2018年度実績

  1. 2018年度1年間の総手術件数は約650例でした。このうち開心術(人工心肺症例、非人工心肺症例およびオフポンプ冠動脈バイパス手術)は315例、胸部大動ステントグラフト術21例、TAVI101例で心臓胸部大血管手術総数は437例でした(手術成績Table欄参照)。
  2. 循環器内科との合同チームでTAVI(transcatheter aortic valve implantation;経カテーテル大動脈弁治療)を2018年度は101例施行(現在までに400例以上施行)しております。外科的大動脈弁置換術とTAVIのどちらかを選択するかはハートチームで検討して、最近では以前手術で移植した生体弁機能不全患者様に対してTAVI(足からのアプローチで)で生体弁置換を行うvalve in valveという手技も開始しており、患者様に提供できる選択肢が増えています。生体弁と機械弁のどちらかを選択するかは、患者様のライフスパン、ライフプランを考慮して将来どの時点で再手術が必要になるのかを勘案、相談した上で決定する必要があるでしょう。
  3. 大血管手術症例の著しい増加とともに、低侵襲であるステントグラフト治療(2018年度EVAR61例&TEVAR21例、計83例)は2017年度のEVAR45例&TEVAR45例と比較して減少していますが、安定した成績をおさめています。腹部大動脈瘤手術93例の内訳はEVAR(ステントグラフト)を61例、開腹手術32例です。それとともに繰り返すステントグラフト治療にもかかわらず瘤径の増加を認め続ける患者様に対しては開腹手術を行うこともあります。2007年1月から2018年6月までに413例のEVARを施行しましたが5例(1.2%)がopen conversionしました。
  4. 2014年7月からは保険適用が認められた国産ステントグラフト(商品名はFrozenix)を用いて行われるオープンステントグラフト法は、胸を開けて患部の血管にステントグラフトという金属製の骨組みに支えられた人工血管を挿入する方法です。直視出来るので患部にステントグラフトを確実に留置できるだけでなく、人工血管置換術よりも傷口が小さく済み、身体的な負担が軽い手術法なので、高齢者や他の心疾患合併で同時手術を要す患者様にも行えます。胸部真性、あるいは急性、慢性解離性大動脈瘤などあらゆる形態の動脈瘤に対して開始したオープンステントグラフト手術は、良好な成績とともに2014年7月から2018年12月までに150例近く施行し本邦でもトップクラスの症例数になっています。下町ロケットの町工場から開発された国産ステントグラフト(ライフライン社)の海外での普及に努め、2018年4月には、保険償還が決まった台湾での初症例(国立台湾大学DrWuらによる)にプロクタリングとして指導参加したほか、2018年11月24日、25日の両日に行われた台湾胸部外科学会での招聘講演もしました。さらには台湾の心臓血管外科医に当院まで来ていただき、技術指導目的で公開手術も施行しています。
  5. 現在は消化器外科を初めとしたほとんどの外科領域で、内視鏡を使用し小さな傷で術後の回復が早い手術が行われるようになり、さらに保険診療で内視鏡加算が取れる ようになったことが、内視鏡補助下右小開胸手術施行に 拍車をかけています。本手術はゴールデンスタンダードなアプローチである胸骨正中切開法と比べて胸骨感染を起こす可能性が低いこと、運転や力仕事などの運動制限が軽く早期に日常生活に戻ることが可能なこと、傷などの美容面で優れています。全ての方に可能な術式ではなく、動脈の石灰化が強い方やいくつもの手術を同時に行わなければいけない方は適応外としています。2016年3月からは右小開胸下僧帽弁形成術を再スタートしておりますが、2017年度の小切開(右小開胸、胸骨下部部分切開)での大動脈弁、僧帽弁手術は48例、冠動脈バイパス手術(右小開胸MIDCAB)は1例施行しており、本年も順調に症例を増やしています。2019年4月から当院でもダヴィンチ(手術支援ロボット)を揃えており将来的なロボット支援心臓手術の準備も考えています。
  6. 国立がん研究センター東病院呼吸器外科、国立がん研究センター中央病院食道外科と共同して、心臓や大血管、頚部血管にまで浸潤した肺癌、縦隔腫瘍、食道癌を手術、治療することも引き続き積極的に行っています。
  7. 千葉県内でエホバの証人の心臓病患者様に対して唯一心臓手術を提供できる施設としての役割をつとめています。日頃の手術で無輸血手術を心がけている結果としてできることです。以上手術の質を落とすことなく手術全体の侵襲を縮小して、患者様の術後回復度を早め、早期退院が出来るように努めています。

心臓大血管手術

手術内訳

心臓血管外科 2017年度実績

  1. 2017年度1年間の総手術件数は702例でした。このうち開心術(人工心肺症例、非人工心肺症例およびオフポンプ冠動脈バイパス手術)は300例、胸部大動ステントグラフト術50例で心臓胸部大血管手術総数は350例でした。
  2. 循環器内科との合同チームでTAVI(transcatheter aortic valve implantation; 経カテーテル大動脈弁治療)を2017年度は94例施行(現在までに300例以上施行)しております。外科的大動脈弁置換術とTAVIのどちらかを選択するかはハートチームで検討して、最近では以前手術で移植した生体弁機能不全患者に対してTAVI(足からのアプローチで)で生体弁置換を行うvalve in valveという手技も開始しており、患者さまに提供できる選択肢が増えています。
    TAVI
  3. 大血管手術症例の著しい増加とともに、低侵襲であるステントグラフト治療(EVAR 96例&TEVAR50例,計146例)が増加し関東圏内でも5指に入る症例数です。腹部大動脈瘤手術123例の内訳はEVAR(ステントグラフト)を96例、開腹手術27例でステントグラフト治療が年々増加しております。それとともに繰り返すステントグラフト治療にもかかわらず瘤径の増加を認め続ける患者様に対しては開腹手術を行うこともあります。
  4. さらに2014年7月からは保険適用が認められた国産ステントグラフト(商品名はFrozenix)を用いて行われるオープンステントグラフト法は、胸を開けて骨組みに患部の血管にステントグラフトという金属製の骨組みに支えられた人工血管を挿入する方法です。直視出来るので患部にステントグラフトを確実に留置できるだけでなく、人工血管置換術よりも傷口が小さく済み、身体的な負担が軽い手術法なので、高齢者や他の心疾患合併で同時手術を要す患者様にも行えます。胸部真性、あるいは急性、慢性解離性大動脈瘤などあらゆる形態の動脈瘤に対して開始したオープンステントグラフト手術は、良好な成績とともに2014年7月から2018年9月までに124例施行し本邦でもトップクラスの症例数になっています。下町ロケットの町工場から開発された国産ステントグラフト(ライフライン社)の海外での普及に努めています。
    2018年4月には、保険償還が決まった台湾での初症例(国立台湾大学Dr.Wuらによる)にプロクタリングとして指導参加したほか、2018年11月24日、25日の両日に行われる台湾胸部外科学会での招聘講演にも参加します。
  5. 現在は消化器外科を初めとしてほとんどの外科領域で内視鏡を使用して小さな傷で術後の回復が早い手術が行われるようになり、さらに保険診療で内視鏡加算が取れるようになったことが内視鏡補助下右小開胸手術施行に拍車をかけています。本手術はゴールデンスタンダードなアプローチである胸骨正中切開法と比べて胸骨感染を起こす可能性が低いこと、運転や力仕事などの運動制限が軽く早期に日常生活に戻ることが可能なこと、傷などの美容面で優れています。総ての方に可能な術式ではなく、動脈の石灰化が強い方や、いくつもの手術を同時に行わなければいけない方は適応外としています。2016年3月からは、右小開胸下僧帽弁形成術を再スタートしておりますが、2017年度の小切開(右小開胸、胸骨下部部分切開)での大動脈弁、僧帽弁手術は15例で、冠動脈バイパス手術(右小開胸MIDCAB)は1例施行致しましたが本年も順調に症例を増やしています。
    MICS低侵襲心臓手術
  6. 国立がん研究センター東病院呼吸器外科と共同して、心臓や大血管にまで浸潤した肺癌、縦隔腫瘍を手術、治療することも引き続き積極的に行い、食道外科ともコラボを拡げ食道癌の頸部血管浸潤も手術、治療しています。
  7. 千葉県内でエホバの証人の心臓病患者に対して唯一心臓手術を提供できる施設です。日頃の手術で無輸血手術を心がけている結果としてできることです。

以上手術の質を落とすことなく手術全体の侵襲を縮小して、患者さんの術後回復度を早め、早期退院が出来るように努めています。