実績

リハビリテーション科 2019年度実績

1.診療部門

ここ数年、リハビリテーション科としての実績は右肩上がりで、「できるだけ元気に退院」を目指し超早期からのリハビリテーション、365日提供体制を実現してきました。しかし、2019年度は部門運用が厳しい1年となりました。病院としては入院患者数も増加し病床稼働が向上している反面、リハビリテーション部の人員確保が上手くいかず、少ないスタッフで多くの患者様に対応することになりました。

実際、入院してリハビリテーションが開始されるまでのタイミングは遅延し、患者様一人当たりのリハビリテーション提供単位数も僅かながら低下しています。しかし、患者様に必要なリハビリテーションを提供できるようスタッフが最大限に工夫と努力をし、昨年度まで取り組んでいた離床活動等についても継続して活動できたことは、とても喜ばしく、責任者の私にとっても大変心強い状況でした。

また、来年度以降に向けスタッフ全員が協力し、現在の問題点を分析し、人員確保とリハビリテーション部門の発展にむけ、その対策に取り組みました。幸い下半期からはその成果が実り、多くの入職希望者が採用面接に来られ、3月から新年度にかけ、多くのスタッフが入職されることになっております。2019年度リハビリテーション科は『つながり』をテーマに抱えましたが、チームとしてのつながりで乗り切った一年であったと感じています。(西)


2.リハビリテーション室(入院)

リハビリテーションは,その人(患者様)が安心して生活でき る時間を取りもどす重要なプロセスです。病気、けが、手術な どの心配事に立ち向かうのは、容易なことではありません。ご 自身だけでなくご家族も含めて力を合わせなくては乗り越えら れません。

リハビリテーション室では、医師、理学療法士、作 業療法士、言語聴覚士、歯科衛生士がチームをつくり、他の病 院内のすべての職種と連携しながら患者様を支えていきます。 そしてそのチームの中心的なメンバーは患者様です。ご本人の 希望に寄り添い、不安を払拭し、回復の過程を一緒に歩いてま いります。

2020年度は脳卒中センターの開設により脳血管疾患の症例の 増加が見込まれます。SCU(Stroke Care Unit:脳卒中集中 治療室)での早期リハビリテーションをはじめ、従来から取り 組んでいますICUやCCUでの取り組みを強化すべく集中治療 室専門チームを増員致します。病棟では総合機能評価を導入し生活機能の把握に努めていきますし、入院中にADLが低下し ないように取り組みます。栄養管理室や歯科とも連携し、口腔 環境の改善や栄養サポートにも力を注ぎます。また、増え続け る依頼件数に対応するための人員の確保と、質を担保する教育 体制の確立のために組織の改編を進めています。これからも、 すべての患者様の回復を支えられるように取り組んでまいりま す。(内山)

理学療法部門

2019年度は、365日体制のもと入院早期からの介入実施とと もに、各分野において質の高い介入が行えるよう各階毎にス タッフを配置し年間を通して質の維持に努めておりました。ま た、ICU・CCU・HCU入室中から質の高い理学療法提供を進め、 B-SESやテラスエルゴ・スタンディングテーブル等を導入し積 極的介入を強化しております。

2退院支援は、昨年度に引き続き 早期からの支援が行えるよう、6階・7階病棟や診療科とのカ ンファレンスの見直しを実施し、多職種での意見交換を行うこ とで退院支援の円滑化・質向上に努めてまいりました。2019 年に理学療法の依頼を受けた患者様の自宅復帰率は、心臓血管 外科82.1%・外科79.2%・心臓内科75.0%・呼吸器外科 54.5%・整形外科54.0%・脳神経外科51.0%となっておりま す。

2020年は、診療科毎の特徴を踏まえた退院支援の強化が 図れるよう取り組みを継続していきます。また、退院後の生活 を見据え退院指導パンフレットの見直しや、心臓病教室や糖尿 病教室の指導内容の見直し・統一を図ることで、入院直後から 退院後を見据えた介入ができ安心して生活に戻れるよう取り組 みを行いました。2020年度は新棟の稼働やSCU開始など新 たな取り組みに向け、専任スタッフの配置や新人教育担当ス タッフの配置を進め質の向上に取り組んでまいります。(緒方)

作業療法部門

2019年度作業療法部門では魅力ある部門作りという目標をか かげ開始しました。 年度早期から各養成校に働きかけインターンや採用についての アンケートをとり説明会や実習生指導を広く実施していきまし た。また、日本作業療法学会へ2つ演題発表をおこない部門内 の勉強会にもつなげていきました。

このような活動をすすめた 結果、採用にもつながり2020年度は本年より人員を増やして スタートできる状況となります。新棟の運用が始まり病床が増 え、脳血管疾患の患者様も増加すると思われます。そのような 変化に対応していけるよう今後も魅力ある職場つくりを行い充 実した体制を整え入院患者様のリハビリテーションサービスを 充実させてまいります。(伊藤)

言語聴覚部門

2019年度の言語聴覚部門は、7人体制で開始し、9月からは 非常勤の歯科衛生士が1名在籍しています。昨年度から看護部 と共に作成した「嚥下スクリーニングシート」が本格的に導入 され、入院時に全患者様に対して口腔内環境と嚥下機能の チェックが行われるようになりました。

私たち言語聴覚士は、 医師、看護師、歯科医師、歯科衛生士と連携し,お口に関する 問題点を早期に発見し,食べる前から口腔内環境を整えること で、より安全な経口摂取へと繋げる取り組みを日々行っており ます。歯科ラウンドも毎週行われており、当院退院後も松戸歯 科医師会の協力でフォローされています。

2020年度も引き続 き、病院全体の嚥下障害患者に対する評価・訓練の質向上へ向 けて、他職種と共に取り組んでいきます。(志賀)

3.リハビリテーション室(クリニック)

2019年度は、心臓リハビリテーション外来が4年目となりま した。稼動は週5日で継続しています。教育的アプローチも、 理学療法士・看護師・栄養士で定期的に実施し、再発予防のた めのセルフケアの充実を目指しています。また、脳神経外科の 外来リハビリテーションは理学療法のみの対応ですが、退院後 のリハビリテーションを継続しています。人員が充足されれば、 将来は作業療法・言語聴覚療法の提供もしていきたいと考えて います。(嶋野)

リハビリテーション科 2018年度実績

1.診療部門

2018年度リハビリテーション科は、今までより具体的な目標として、『離床の1年』をテーマに掲げました。「急性期のリハビリテーションは離床にはじまり離床に終わる」と言っても過言ではないくらい、早期離床を通した活動性の向上は患者様にとって重要です。これまでも離床WGの中で、看護師と議論 を重ねながら、患者様の離床にどう取り組むかを検討してきま したが、目に見えた活動に繋がらずにいました。そこでリハビリテーションスタッフと看護師が協力し、昼食時の離床を徹底できるよう各病棟単位で活動を行いました。この活動は、入院によりADLが低下しやすい高齢な患者様にとって効果的であり、無駄な身体拘束からも解放されるよい機会となりました。

閉鎖された入院生活の中でより人間らしく生活できる環境を作ることはよい病院になるための第一歩であり、また活動を通じチーム医療の重要性も再確認できました。 実績は依然好調で、スタッフ増員と比例して、右肩上がりで医業収入は増加しております。多様化する依頼への対応には、リハビリテーションの適応の判断やその提供量についても余儀なく検討を迫られましたが、その効果を判定していくためにも若いスタッフへの更なる教育が重要と考えられます。 病院にとっては浮き沈みの激しい一年でしたが、リハビリテーション科としては比較的安定した一年でした。(西)

2.リハビリテーション室(入院)

急性期病院である当院でも、リハビリテーションの文化は細部まで浸透してまいりました。入院するとすぐに身体機能や認知機能の評価が行われ、維持や向上の方策が検討されます。集中治療室には理学療法士が2名専従しており、刻々と変化する病態に合わせて即時的にリハビリ介入を行っています。病棟では必要以上にベッドで臥床している方をなくす取り組みとして、離床活動が活発に行われるようになってまいりました。

脳血管疾患や心疾患でも入院の当日からリハビリを開始することはまれではなくなっていますし、心臓外科、脳外科、整形外科など外科の領域では手術の翌日には歩行練習を行えるようになっています。しかも、その体制は日曜や祝日も含めた365日切れ目なく行われており、ADLやQOLの向上に寄与しています。

摂食嚥下療法は嚥下造影検査など専門的な評価に基づいて計画され、複数の職種が関わってすすめられます。病床数が増加し、増える診療科によって病院機能がレベルアップすることに合わせて、リハビリテーション室では多様なニーズにお応えできるように準備してまいります。すべては「患者様の笑顔の為に」取り組んでまいります。(内山)

理学療法部門

2018年度理学療法部門は、昨年に引き続き365日体制を継続し、入院早期・術後早期からの介入をおこなっております。病棟と連携し離床活動を行い、離床活動を通じて廃用症候群の予防や早期退院に向けての取り組みを強化しました。また、看護部と連携し心臓内科・心臓血管外科の退院支援が円滑に行えるよう情報共有・退院支援促進など、理学療法の提供だけではなく急性期病院における部門としての役割を担う一年となりました。

予防的な活動として心臓病教室や糖尿病教室、院外での脳卒中講演などの活動も増えております。2019年度は、新たな診療科からの依頼に円滑に対応できるようスタッフ教育体制を見直し、臨床の質・量ともに向上させ、早期からの退院支援を行うことで退院後の患者様が安心して生活できるようサポートしていきたいと考えております。(緒方)

作業療法部門

2018年度は『離床の1年』というスローガンのもとワーキンググループを中心に病棟離床の促進について活動しました。OTではADLにつながる離床の促進を検討し、昼食時間帯での離床から食事動作評価へつなげていきました。実際に食事場面を観察すると、高いテーブルや手を伸ばしにくい背もたれなど細かい改善点が見つかり、ラウンドの重要性を認識した次第です。2019年度以降もこのような活動を展開し、病棟ADLへつながる活動を継続したいと考えています。

2019年度は人員が減っての開始となりますが、採用活動の強化や教育体制の充実、学会発表など魅力ある職場作りに向け新しいことにチャレンジしていくとともに、作業療法部門一丸となって入院患者様のリハビリテーションに尽力したいと思います。(伊藤)

言語聴覚部門

今年度の言語聴覚部門は7人体制で開始、9月に1名退職となり10月より6名体制となりました。部門目標を「質の向上と 相談しやすい職場環境作り」とし、毎週月曜日に部門内での嚥下カンファレンスを行い、新規患者様と困難事例について全員で報告・相談・情報共有できる場を作りました。患者様への適切な検査や訓練の選択・提供に繋がってきており、今後も継続していきます。病院全体としては、「誤嚥性肺炎の予防」について公開勉強会を開催しました。

看護部と共に「嚥下スクリーニングシート」の作成を行い、今後病院全体で導入予定となっています。来年度も引き続き、病院全体の嚥下機能評価能力の向上と、評価・訓練の統一化により臨床の質の向上や均一化を目指してまいります。(志賀)

3.リハビリテーション室(クリニック)

2018年度は、心臓リハビリテーション外来が3年目となりました。退院後、外来フォローの形も定着してきており、課題となっていた教育的アプローチも、理学療法士・看護師のほかに栄養士が加わりました。再発予防のためのセルフケアの充実がいっそう期待されます。また、脳神経外科の外来リハビリテーションが開始となりました。まずは理学療法のみの対応ですが、将来は作業療法・言語聴覚療法の提供も課題と考えています。(嶋野)

リハビリテーション科 2017年度実績

1.診療部門(入院のみ)

地道な啓発活動と各診療科の先生や病棟看護師の協力もあり、年々リハビリテーション依頼は増加し、必要な患者様には漏れることなくリハビリテーションの依頼が来るようになっています。そういった多くの依頼に対応するべく効率的にまた効果的にリハビリテーションを行うため、今年度から新たな体制を整 えました。理学療法のみではありますが、年365日休みなく リハビリテーションを提供できるようにし、スタッフを疾患別(病棟別)に配置しました。当初若干の混乱を認めたものの、年々増加するスタッフが小規模でチーム編成することにより、教育や他職種との連携などを含め、フットワークよく動けるようになりました。しかし、一方で業務量などチーム間格差も生じ、今後の検討が必要です。作業療法や言語聴覚療法についても体制を整えつつ、365日リハビリテーション体制にむけた準備を行っています。

また、ここ数年取り組んできた離床WGや嚥下WGも継続し、他職種と共同しながら早期離床、早期退院支援を目指した活動を行っています。実績としては、ここ数年のスタッフ増員と比例して、右肩上がりで医業収入は増加していますが、前述した通り依頼数も増加し、依然として患者様1人あたりに提供できるリハビリテーション単位数は目標に届きません。また、部門によっては毎日提供することができないことも続いています。依頼数が増える中で患者層も多様化し、生活指導が中心といった毎日の訓練が必要ないケースも散見されるようになっています。ここまで院内で周知されてきたリハビリテーションもそろそろ適応やその提供量についても更なる検討が必要な段階にきたと思われ、今後の課題です。(西)

2.リハビリテーション室(病院)

2017年度は、365日切れ目なくリハビリテーションを提供できる体制を作りました。このことで入院中の早期に開始し、ADLを維持し、円滑な退院へとつなげることが可能になります。ICUへの理学療法士スタッフ配置は継続し、かなり定着してきました。作業療法部門では病棟のアクティビティを強化し、日曜日の稼働を開始致しました。言語聴覚部門は病棟スタッフによる経口摂取活動を積極的にサポートしており、嚥下造影検査など専門性の高い業務を推進しています。

2018年度はさらに充実した内容になるよう努力してまいります。病棟での離床促進、活動性向上に寄与し、患者様が安心してリハビリテーションを受けられるようにしていきます。(内山)

理学療法部門

2017年度理学療法部門は365日体制が開始され、入院早期・ 術後翌日からの分け隔てない介入が可能となりました。また、退院支援の活動としてケースカンファレンスや退院時訪問指導にも参加、リハビリの立場から必要なフォローアップに努めました。
この1年間で理学療法の処方件数は月平均スタッフ2名分増加しました。リハビリの必要性が再認識されているのだと実感しています。処方件数が増加していく中でも必要なリハビリを提供するためには効率の向上が求められます。そのために適正な量と質のあるリハビリの実践、早期退院への取り組みを継続していきたいと考えます。(金安)

作業療法部門

2017年度は処方件数の増減からリハビリテーション提供率の変動が大きくみられた1年でした。
疾患別の割合でみますと脳血管が58%と大きく次いで廃用20%. 心大血管13%. 運動器7%と続きます。脳血管疾患は作業療法の特性である日常生活動作訓練や高次脳機能訓練の必要性があり脳血管疾患の割合が高い傾向は今後も続いていくと思われます。
また2017年度は病棟と協力し離床促進活動を進めました。離床の為、活動的な場を作るトライアルを実施しています。

今後も病棟での離床活動が定着するよう活動を続けてまいります。2018年度は人員も増え、処方件数の増加にも対応できるようになります。引き続き質と量ともに向上するよう努めてまいります。(伊藤)

言語聴覚部門

今年度の言語聴覚部門は、5月より新人1名、平成30年1月より経験者1名を加え7人体制となりました。部門目標を「質の向上」として、月1回の勉強会や症例検討会の実施、検査や訓練道具の導入、当院の脳卒中患者の予後予測に関する因子の検討、家族指導の資料作成を行いました。スタッフ増員や落下障害軽症例の評価を一部病棟へ移行した結果、リハビリテーションの必要性の高い患者様に対応できる時間が増え、患者様一人あたりの提供単位数は年間を通して増加しました。

リハビリテーション室公開勉強会は「誤嚥性肺炎の予防」について行い、70名の参加がありました。来年度は引き続き、病院全体の感下機能評価能力の向上と、評価・訓練の統一化により臨床の質の向上・均一化を目指します。(志賀)

3. リハビリテーション室(クリニック)

2017年度は、心臓リハビリテーション外来が2年目となりました。稼動は週5日となり、理学療法士・看護師による教育的 アプローチが始まりました。理学療法士が「運動の必要性について」等、看護師が「心不全予防のセルフケアについて」等のテーマで集団指導を実施しています。現在、外来リハビリテーションが対応している診療科は、整形外科・形成外科・心臓内科・心臓血管外科です。

さらに新年度からは、脳神経外科の外来リハビリテーションを開始します。まずは理学療法のみの対応となりますが、将来は作業療法・言語聴覚療法の提供も課題と考えています。(鶴野)